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老人とテクノロジー

01/21/2004 07:53:47 PM

今日は、午前中、
IPAX
に行って、PICSYの展示を手伝った。
PICSYは、現在の貨幣の問題点を解決しようとする、
100年~1000年先を見据えた、
誤解を恐れずに言えば女性がまったく興味を示さないタイプのプロジェクトだ。
で、その展示には100人以上いろんな世代の男性(わずかの女性と)がきた。
そこで人間観察をして思ったのは、
いま、いちばん頭が固いのは、30代の青年ではないのか?
ということだ。

老人と話をしていて衝撃だったのは、彼らにとっては、
僕らが人生の大前提としている資本主義とか、民主主義とか、治安とか、
意思決定の基礎に置いてるものが当たりまえのものではない、ということだ。
だから、経済の根幹にかかわる大改造とか、
価値観を根本的に変える必要のある提案をしても、
30代の人なら「そんな無茶な。できるはずない。」
と言って終わりになるところが、
「へぇ、で、それはどんな風にやるの?」となる。
日本の政治、経済のしくみを作ってきた人たちと、
作られた後に産まれた人たちとの差は、あまりにも大きい。

ひとりの老人が、鋭くもこういう事を言っていた。
「同世代の人に説いてまわるより、子供に説いてまわるほうがいいよ。」
そうか、なるほど、うーむ、知恵とはこういう事をいうのだ。
彼はさらに、「子供用に、伝播投資貨幣を学べるゲームを作ればいいのでは。」
とも言っていた。
これを発展させると、たとえば中国とかで説いてまわるほうが、
日本でやるよりも効率よく広めることができるかもしれない。
経済の大前提みたいなものを、いままさに作っている最中の国だからだ。


今日、手伝いにいって得たものは、果てしなく大きい。