06/09/2005 11:35:20 AM
AppleがCPUの種類を変更する話題がぜんぜん盛りあがらないのは、とてもいいニュースだ。
アップルは、リーダーさえ替えなければ、他の何を替えてもいい。
しかもバイトコードの種類は、ライブラリの仕様にくらべると、
ぜんぜん重要な問題ではない。近いうちに、CPUの違いの重要度は、
GPU(NVIDIAかATIか)の違いの重要度と同じぐらいになるだろう。
限界付近の高性能を求めたい人で、2年待てない人だけが意識する問題になるのだ。
さてジョブズが作ったMacintoshは、アラン・ケイがつくった ALTOのコピーだ。
アラン・ケイに強く感化されたジョブスは、アラン・ケイの夢である、
コンピューターのメディア化を現実にするために
アラン・ケイにはできなかった、大規模な実現を着実に実行している。
アイデアは、大規模に実現されない限り本当に世界を変えることはできないが、
アラン・ケイをはじめ、大元のアイデアを思いついた人は、
多くの時間を大規模な実現のために使えないことが多いので、
ほかの人がそれを代わりにやることになる。
ジョブスはコンピューターのメディア化を一生懸命、
アランのかわりにやってるというわけだ。
きのう、「アラン・ケイ」を読んだのだが、私がやりたいと思っている、
仮想世界シミュレーションを学習のためのメディアとするということは、
1986年の時点で、すでにアラン・ケイの VIVARIUMというプロジェクトにおいて、
ほとんど提示されてることがわかった。20年遅れだ。
なるほど私が7歳のときに、いちばん最初にAppleII で動いているピンボールの
シミュレーターに触れ、そのときにすでにジョブズの製品を通して、
アラン・ケイの影響を強く受けたのかもしれない。
今でも、シミュレーターの画面を完全に思いだし、
絵で描くことができるほど強烈に頭の中に残っている。
その3年後に彼はVIVARIUMのアイデアを提出したのだ。
現状では、アラン自身は、VIVARIUMのためにたくさんの時間を使えないでいるようだ。
何としてでもアランがやりたかったVIVARIUMの大規模な実現をして、
アランが生きてる間に彼にそれを見せたいと思う。